世界中で様々なアプローチで研究・開発が進められている日進月歩の先端技術、量子コンピュータ。
研究開発の勢いの一方で、利用側のリテラシー獲得やコミュニティ拡大といったいわゆる量子人材の育成についてはまだまだ発展途上の段階です。
量子コンピュータを勉強してみたいけど、何から始めればいいかよくわからない…
こんな悩みを抱えた方も中には多いのではないでしょうか。
そんな中IBM Quantumから量子コンピュータの自習用プログラムであるQuantum Explorersが公開されました。
この記事ではQuantum Explorersの取り組み方について紹介していきます。
Quantum Explorersとは
Quantum ExplorersはIBM Quantum Communityが提供する量子コンピュータの自習用プログラムです。
QiskitというPythonベースの量子プログラム開発キットを使って、量子コンピュータの概要から機械学習や最適化といった応用、そして実機の動かし方など幅広いコンテンツを学ぶことが出来ます。
最初のモジュールは初学者向けに基礎的な内容となっているので、これから量子コンピュータを学ぶという方でも安心して取り組めるプログラムとなっています。
参加方法
Quantum Explorersの参加方法について説明します。詳細はオリジナルの告知ページを確認してください。
Quantum Explorerプログラムに登録する
まずはプログラムサイトから登録を行います。登録のためにはIBMidが必要となります。
IBM Quantumのツールを利用したり、IBM Quantum Challengeなど他のイベントの参加時にも必要になるので、まだIDをお持ちでない方は作成することをお勧めします。
一番下の”Sign in to IBM Quantum using your IBMid”からQuantum Explorersへの登録を済ませると、IBM Quantumから”You have been added to a new project in IBM Quantum”というタイトルのメールが来ます。これで登録完了です。
下記のポータルサイトから下のような画面が表示されていたら完了です。
Discordのアカウントを作成する
このプログラムの様々な情報はDiscord上で展開されているため、プログラムに参加するためにはDiscordのアカウントが必要となります。Discordのアカウントを持っていない方は下記リンクからアカウントを作成しましょう。
Discordサーバへ参加する
アカウントを作成したらプログラムが運営されているDiscordへ参加します。
Discordに入ったら#lobbyチャネルを表示します。すると”Enter the Server Here!”という投稿を探して内容を読みます。
Quantum Explorersへ登録が済んでいること、14歳以上であることを満たしていれば一番下の”I AM AT LEAST 14 AND I HAVE REGISTERED”のボタンを押します。
たくさんのチャネルが表示されるはずです。これで参加完了です!
学習を始める
それでは学習を始めましょう。
Attendee Guideを読む
プログラムの取り組み方はガイドの記載があるので始めに読みましょう。
QE23_Attendee_Guide_jaQuantum Explorersは7つのモジュールから構成されています。各モジュール毎に課題のJupyter Notebookとコミュニケーション用のDiscordチャネルが用意されています。
ここでは最初のCAPTAINモジュールに取り組んでみましょう。
ポータルサイトから課題を開く
Quantum ExplorersのポータルサイトからCAPTAINのJupyter Notebookを開きます。
Quantum Labのサーバーを立ち上げるとこんな画面が表示されます。
これで学習の準備は完了です。課題をよく読んで学習を始めましょう。
バッジを受け取る
各課題は一定の正答率(Captainは80%)を超えると合格で、バッチを解除することが出来ます。
課題の最後のセルを実行して結果を確認しましょう。”Conguratulations”と表示されれば合格です。
バッジを受け取るにはgraderセルの下の指示に従ってください。graderをパスするとパスワードが表示されるので、これを使って指示されたリンク先からCaptainのバッジをダウンロードします。
画像をダウンロードしたらDiscordの#level-upチャネルでダウンロード下画像を張り付けて報告しましょう。DiscordのハンドルにCaptainのバッジラベルが付与されます!
まとめ
この記事では量子コンピュータをこれから学ぶ方向けの自習教材Quantum Explorersを紹介しました。
量子人材育成はこれから一層力を入れないといけない分野で、研究者の様なエキスパートだけでなく、私たちのような普通のIT人材・ひいてはITが専門でないユーザー部門の方々も積極的に携わっていかないといけません。
そして、まだまだ未成熟である分誰でもコミュニティの中心で活動が出来る領域でもあります。
ぜひ今回のプログラムを通してもっと活動していきたいと感じていただいた方はQiskit AdvocateのCertificationの取得も視野に入れてみてください!
Qiskit Advocateについてはこちらで紹介しているので併せてチェックしてみてください。
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